◎PH Special Interview 2018◎
自分自身もメンテナンス!TDE式調整法セミナーのリニューアル



6月に開講する「TDE式調整法セミナー」がよりわかりやすく、より実践的な内容になって新しくなります。
どのようなリニューアルが行われるのか、エネルギー技術開発を担当する高橋PH代表とセミナー講師を担当する神原PHスタッフにその内容について語っていただきました。
TDE式調整法についての理解を深めるためにもお役立てください。


◎ポイントを絞り、わかりやすく

――●2018年のTDE式調整法セミナー(以下、調整法セミナー)はどのように変更されるのでしょうか?

高橋●新しい調整法セミナーは、わかりやすさと実践しやすさを最重要視しました。
昨年までは解剖学的なアプローチを重視してきたのですが、2018年からは初心者や経験の浅い方でもより使いやすく、よりわかりやすいということを目指し、内容を新しくしています。テキストも、ビギナーにも学んでいただきやすい組み立てにしました。

神原●従来の調整法セミナーの講義内容は専門的な領域の話が多く、施術家には喜ばれましたが、そうではない、医療にまったく携わっていない受講者にはハードルが高いものだったかもしれません。一般の方にとっては実際に活用しにくいのではないかという印象もありました。
そこで大多数にあたる一般の方のレベルに合わせて、より噛み砕いてわかりやく、使いやすいように表現などを変えていきました。講義内容のレベルは変わりませんが、言葉ひとつにしてもやさしい表現を心がけています。例えば、従来の「診断」「問診」という表現なら「聞く」と言い換えるなど、普通の言葉になるように気を配りました。
これからの調整法セミナーは、高度な解剖学的な知識は必要ないレベルで、一般の会員さんに広く開かれた、わかりやすいものにしていこうというわけです。

高橋●「TDE美容セミナー」は、きれいになりたい方は誰でも参加OKですよね。そんな感じで、健康に興味がある、元気に毎日を暮らしたいという方に向けて、大きく門を開くという感じです。


◎骨盤と脊椎、全身のバランス

神原●あくまで私の所感ですが、従来の調整法セミナーは、受講された方はその時はわかったような気がするものの、家に帰っていざやろうとした時に「じゃあ具体的に何をしたらいいんだろう?」と戸惑う印象だったんですね。「腰が痛いと訴えるうちの母に対してどうすればいいのか」という時「これをすればいい!」ということが、パッと伝わりづらかった部分があったのかもしれません。

高橋●いろいろできるけど、まず、何から始めたらいいかわからないという方をお見受けしましたね。

神原●そこを改善して、今回からは、腰が痛かろうが、肩が痛かろうが、「体を調整するならこれだけのことをまずやりましょう」ということを明確にしました。ですから、セミナーを受講して、家に帰って自分でやってみる時、今度は困らないはずです。

――●「これだけのこと」というのは?

神原●骨盤と脊椎を調整することで、全身のバランスをとるということです。最重要ポイントをまず理解していただいて、実際に実習していただきます。
従来のセミナーでは、体の上から順に、頭の調整、脊椎、骨盤、関節、筋肉と学んでいましたが、それだと自分で実際にやってみる時に混乱してしまうような気配があったものですから、講義の順番もガラリと変えました。
まず最初に何をしなければいけないかということをしっかり覚えていただく。それをやって足らない部分があれば「細かいところも調整してみましょう」というふうに分けました。まずベースの部分をしっかりやることをきちんとお伝えしてから、その調整の仕方を詳しく説明できるようにしています。

高橋●「骨盤と脊椎を調整して、全身のバランスをとる。これらは基本だからしっかり」と。そこを強調しています。
それでもまだ痛いということであれば、それから腰や膝といった細かい部分の調整に入る、ということですね。
その道筋がぼんやりしてしまうと、先に不調のある部位の調整にかかってしまい、一番大切な全身のバランスをとるということをやらなくなり、結果を出せないという悪循環を招いてしまうんです。
今までも「バランスをとる」ということは伝えてきましたが、一体何をすることなのか、そのために何をすればいいのかはハッキリお伝えできていなかった。今回からは「バランスをとるということはこういうことである。そのためには、これとこれとこれをしましょう」とよりわかりやすくお伝えしていきます。

神原●調整法セミナーを受講するにあたって、もちろん解剖学的なことを知っておくに越したことはありませんが、医学部の学生が学ぶような解剖学じゃなくても構いません。例えば「僧帽筋という筋肉は首の近くにありますよ」と聞いて、「ああ、なるほどね」と、そのイメージさえ持っていただければ大丈夫です。


◎初心者でもできる

――●新しい調整法セミナーでのオートロードはどのように変わりますか?

高橋●他のセミナーと同じように、まず「ぬきたま」と「ストレスクリア」がベースとなっています。その上で「骨盤の調整」「脊椎の調整」「関節の調整」「筋肉の調整」「神経の調整」そして「頭部の調整」。全部で8つのオートロードです。今までもやってきたものですが、エネルギー的な枠組みとしてはさらに強化し、さらにシンプルにして使いやすくなっています。例えば従来の「仙腸関節の調整」は「骨盤の調整」に組み入れました。
他のセミナーでも言えることですが、ベースとしてオートロードするエネルギー技術は、回を追うごとに強化されています。内容の詳細についてはセミナー開催までにまだまだ練っていく予定です。さらにいい作用が期待できるものがあるかもしれませんからね。

――●再受講はどうでしょうか?

高橋●技術的に言えば、セミナーを受講されて4、5年以上経っているのであれば、再受講されたほうがおトクですね。

神原●受講してもどうやって使ったらいいかわからない方もいらっしゃると思うのですが、再受講していただくことで実際の使い方についてさらに明確に理解していただけるようになります。迷っているのであれば、ぜひとも再受講をオススメします。

――●調整法セミナーの開催期間は変わりはないですか?

高橋●はい。従来と同じ1日半です。

神原●ただ2日目の午後は、応用編として1日目と2日目の午前で学んだことを「どう使って、こういう場合にどう対応するか」という具体的な方法をお伝えしようと思います。首が痛い、腰が痛いということに対して、どういうアプローチをすればいいかをお伝えして実践していただこうと考えています。

高橋●従来もそういったレクチャーはありましたが、いかんせんレベルが高かったというか…。たくさん例を挙げて実践的なお話はしていましたが、初心者の方にとっては、聞いたことは聞いたけれど、実際自分でどうやるかまで落とし込めずに終わっていたきらいがありました。

――●「調整法セミナーを受けるなら、仕事につなげなければもったいないのかな」という先入観がありましたが、自分の生活の質や、周りの人の暮らしの質を高めるために使えばいいということがわかりました。これからの調整法セミナーは、ビギナーに優しいと。

神原●そのつもりです。ですから受講後はかならず使っていただきたいですね。皆さんが使えるものをお伝えできる自信はあります。

――●調整法セミナーを受講すれば、ビギナーでも体の調整ができるようになる。自分にも使えるし、誰かが困っている時に何かをしてあげられる、と。

高橋●そうですね。ビギナーでも使えるし、もちろんプロでも使えます。


◎新たな道具として

――●プロのお話ですが、柔道整復師やカイロプラクターといった職業の方にとっては、調整法セミナーを受けることで、新しく有効な道具を手に入れられることになりますね。

高橋●そうです。今までご自身で培ってきた接骨や整体の技術、知識の他に、新しくエネルギーを使った体の調整を学ぶわけですからね。それまでの接骨や整体の技術にプラスして、体を調整する1つの道具を手に入れるわけです。もともと持っている技術に加えてエネルギーを一緒に使ってもいいし、使わなくてもいいし、プロの方は選択肢が増えます。非常に重要な道具を手に入れられますよということなんです。
これから高齢化が進みますし、高齢者が増えると相手に触れて施術することがどんどん難しくなりますから、とても有効な技術になると思います。

神原●整復など、徒手の療法は危険が伴います。相手の方がどういう状態かをわかった上で行うならいいのですが、わからないままに施術する場合もありますからね。

高橋●ええ。一方、エネルギー調整で相手を骨折させることはありませんからね。

――●初心者にもわかりやすくなったことで、プロにとっては物足りなくなるなどはないんでしょうか?

神原●それはないと思います。プロの方は、どうやったらいいか、どうやったら結果が出せるかということにすぐに取り組めますから、喜ばれるでしょう。ただ、プロの場合はもっと精度を上げていくことが求められます。対価をいただいて施術する以上、いただく金額に見合った結果を出さなければいけませんからね。
まず入門編の調整法セミナーでエネルギーが使えることを実感していただければ、さらに先にはプロフェッショナルに向けた実践調整塾もありますから、そういった技術も活用していっていただけます。

高橋●柔道整復師やカイロプラクターとして、それぞれの経歴は輝かしいものであっても、エネルギーについては初心者ですからね。

――●実践調整塾は、受講資格を満たさない、一般の方の受講希望も多かったと伺いました。

神原●後からの話ですが、「受講したかったけれど、受講資格を満たしていなかったから受けられませんでした」という方もいらっしゃいました。皆さん、すでに調整法セミナーを受講された方々です。ということは、受講後に、何かもう少しレベルアップしたことを学びたいと思っていらっしゃるのでしょうね。

高橋●皆さん向上心がおありですからね。

神原●ええ。調整法セミナーを受講して、自分にやって、家族にやって、やはり皆さん「うん、よくなった!」って言われたい気持ちがおありだと思いますから。

――●学んだ技術を活かし、より調整が上手になるにはどうしたらいいのでしょうか?

神原●1つはやり続けることです。シンプルなことですが、続けることが「よくなった!」につながります。1月の東京講習会で「暮らしの中でルーティーンになるようにエネルギーを使いましょう」とお話がありましたが、同じだと思います。エネルギーを使って、使って、毎日使いまくる。やはり実際にやってみて、相手の方のリアクションがあったり、状態を改善できたりすると、やり甲斐もあるし、楽しいです。ですから、家族や知り合いにどんどん使っていただければ一番いいですよね。

――●周りに体の不調を訴える人がいなかったり、目の前に相手がいなければ、遠隔調整《目の前にいない対象に対して調整を行うこと。距離や時間を問わない、エネルギー調整ならではの技術》に挑戦してみてもいいんでしょうか?

神原●そういう柔軟な発想でやっていただくと、調整する機会はどんどん増えますよね。


◎“エア”でやること

――●遠隔調整はエアでやっているみたいにも見えます。

神原●エアの練習もすごく大事です。僕は、自分がプロとしてやる時でも、特定の誰かじゃなくて、例えばここに脊椎がある、といったイメージで動かす練習をずっとしていました。調整ができたかどうかじゃなくて、手順とか、手の動かし方とか、自分で考えていることと、手が連動してちゃんと動くように訓練するような感じでしょうか。エアでやると、手の使い方とか持ち方とか、次第にリアルにできるようになってきます。それを実際にクライアントさんに対して行うと、すごく効果が上がっているんですよ。

高橋●何かをやる時に、やり慣れていると、手が勝手に動くようになりますからね。

神原●今回のテキストに載せるイラストを作成してもらう時も、骨の持ち方ひとつにも注意を払いました。ただ「持つ」という状態を描くのではなく、どういうふうに持っているかという持ち方も表現してもらっています。

――●持ち方1つとってもいろいろあるんですね。

神原●ええ。皆さん「持つ」って聞いたらだいたいガシッとつかむような感じでお持ちになるでしょう? 残念ながらそれでは骨は動きません。だからよりリアルに、「仙骨ならこういうふうに持つ」というのをビジュアルで表現してもらいました。言葉では「優しく包むように」と言いますが、「つかむ」ということしか頭に残っていなければガシッとやってしまいがちですから。ガシッと握られると、握られた人は自然な反応で緊張を起こしてしまいます。そうすると動くものも動かない。そういうところも、丁寧にお話ししなければわかっていただけないことかもしれませんね。
だからまずはエアでそういうことを自分で確かめるんです。軽く持って、こうして前後に動かしてってやっているうちにだんだん手がなめらかに動いてくるようになる。それを今度実際の人に対して行うと、より動きやすくなるんです。野球の打球練習でも、ボールがなくても、イメージしながら素振りするだけでも技術は向上するじゃないですか。それと一緒です。

――●エネ感が乏しいと取れているかわからないのですが、それでもいいんでしょうか?

神原●皆さんそうおっしゃいますが、最初から取った感覚なんて感じられませんよ。ただやってみるだけなんです。ホントにエアなんです。でも、やっているうちにだんだんそれがわかってくるようになります。それは前本名誉会長だってそうでした。ただやるだけ。そのやる回数が必要なんです。


◎調整法の技術でできること

──●調整する側が、病気に対する知識が深くないまま調整してもいいのでしょうか?

神原●もちろん病院できちんと受診して、その上で調整もしてあげてということですよね。病気に対峙する時は、医師は医師のアプローチで、エネルギーが使える者はエネルギーのやり方で、他のことでできる人は他のことでというように、いろいろなアプローチをする人がそれぞれ全力を尽くし、結果的に相手の方が改善されたのであれば「ああ、よかったね」と。それぞれが「自分がやってあげた」と思っていればいいわけで。他のものを排除する必要はまったくありません。ただ、バランスをとるということは、何においても有効だといえると思います。

――●エネルギー調整して「あ、間違っちゃった」みたいに相手にダメージを与えることはありませんか?

神原●それはありません。

高橋●そこまでできたら逆にすごいです(笑)。エネルギーを使うと、使われたほうはいい状態に戻ろうとするから、悪い状態にはあまりいかないと思います。だいたいエネルギーで刺激を与えられるといいほうに転びます。たとえ使い方を間違えたにしろ、体自体は自分で治そうという力がありますしね。

――●調整法の技術は成長途中の子どもに対しても使えるものですか?

神原●もう赤ちゃんにも使えますよ。

高橋●赤ちゃんでも子どもでも大人でも高齢者でも、その時々のいいバランスがあるわけです。赤ちゃんの時のバランス、小学校5年生の時のその子のバランス、それが崩れるから問題であって、それをその子にあったバランスに戻す。それだけなんですよね。

神原●調整は、矯正ではありません。だから相手が子どもでも、その子にとって一番いい状態のバランスさえとってあげれば、どこかが痛くてもちゃんと元に戻るというわけなんです。僕自身も仕事でお子さんにも使っています。大人だろうが子どもだろうが、バランスをとるのは同じです。また、バランスを整えてあげることによって、その子にとって一番いい発達の仕方ができると思いますよ。

高橋●病気もそうですが、バランスがちょっと崩れていきなりそうなるわけではなくて、だんだん崩れていって何かの限界を超えると、どこかの痛みや不具合になるわけです。実はすべてがいいバランスの人ってそんなにいないんですよ、成長期の子どもでも。だから、その人なりに、常にバランスをとってあげるというのはすごく大事だと思います。

――●今回の調整法セミナーで、「TDE美容セミナー」「TDEリフレッシュメンターセミナー」と、すべてのセミナーがブラッシュアップしました。「コミュニケーションセミナー」も新しく誕生しましたね。会員さんが求めていることにしっかり対応していこうということでしょうか?

高橋●はい、会員さんのお声に耳を傾けて寄り添うつもりで、こちらも臨機応変に対応するように心がけています。
変わらないものを大切にした上で、求められること、できることは、これからも柔軟に対応していこうと考えていますので、ぜひセミナーを活かして、TDEの研鑽を深めていっていただければ幸いです。