「ひさかたの光のどけき春の日に しづ心なく花の散るらむ」
百人一首で有名な句ですが・・・
桜の花が散るときには、なんとなく落ち着かない雰囲気になります。
本部の周りにある桜並木を歩きながら、ふと気まぐれで桜の「こころ」を取りだしてみました。
木の幹にも根っこにも「こころ」が感じられなくて、ちょっと焦ったのですが1輪、1輪の桜の花から取り出せました。
しかし、その花ビラが枝から離れていくと、その1輪の花の「こころ」は減っていき、全部の花びらが散ってしまうと消えてしまいます。
もっとも、1本の桜の木全体としては花がいっぱい残っていますので、その木全体としての「こころ」はしっかり感じられるのですが。
木の幹や根にも何かがあるのですが、「こころ」ではなく単なる「記憶」と「感」。
感情の「感」はあるのですが、こころの特性である「移ろいゆく情」は感じられませんでした。
桜の花が持っている「こころ」とか「情」が、はらはらと散っていくので、私達の「こころ」が惜別の情を感じ、こころが落ち着かなくなるのかもしれませんね。
そして、花々が散ってしまうと青葉に「こころ」が宿っているように感じられます。
私の個人的な感覚なので、本当のところはどうなのか分かりませんが、ご興味のある方はご自分なりに感じてみてください。